仕事や役割を超えた全人類共通の目的
「私は、何のために生きているのだろうか?」 「人生の『本当の目的』とは、一体何なのだろうか?」
これは、私たちが人生のある時点で、自らに問いかける最も根源的な問いの一つです。 私たちはしばしば、その答えを「外側」の世界に見出そうとします。 特定の「仕事」での成功、築き上げるべき「家庭」、達成すべき「社会的な役割」。
これらは確かに、人生における重要な「目標」であり、「経験」です。 しかし、もしそれらが、「人生の目的」そのものではなかったとしたら? もし、それらの「役割」や「目標」を超えた、私たち人間に共通する、より深く、より普遍的な「目的」が存在するとしたら、どうでしょう。
『存在の科学と生きる技術』は、まさにその「共通の目的」について、意識という視点から、明確な答えを示します。 それは、私たちが「何をするか(Doing)」ということ以前に、「どのような存在であるか(Being)」ということに関わっています。
この記事では、仕事や家庭といった相対的な役割を超えた、全人類共通の目的とは何か、そしてTM(超越瞑想)という意識のテクノロジーが、いかにして私たちがその目的を「生きる」ことを可能にするのか、そのメカニズムを探求します。
なぜ「役割」だけでは満たされないのか?:相対的な目的の限界
私たちは、自分自身を「役割」によって定義しがちです。 「私は医者だ」「私は母親だ」「私は〇〇会社の社員だ」。 そして、それぞれの役割における「成功」や「達成」を、人生の「目的」だと考えます。
これらの役割を果たすことは、社会にとっても、個人にとっても重要です。 それは、私たちの「相対的な生命」(変化し、活動する側面)を豊かにするものです。
しかし、なぜ、これらの役割をどれほど完璧にこなしても、心の奥底で「何かが足りない」という感覚や、「本当の自分は、もっと別の何かではないか」という問いが、消えないことがあるのでしょうか。
それは、これらの「役割」や「目標」が、すべて「相対的」なものだからです。 つまり、状況によって「変化」し、いつかは「終わり」を迎えるものです。 私たちは、無意識のうちに、変化しない「絶対的」な何か、揺るぎない「存在」のレベルでの「目的」を求めているのです。
「意識」の本質:それは「成長」と「拡大」である
では、その「絶対的」なレベルでの「目的」とは何でしょうか。 それは、私たちの「意識」そのものの「本質」に隠されています。
これまでのシリーズで探求してきたように、私たちの意識の最も深いレベル、思考や感情が生まれる以前の「源泉」は、「存在」あるいは「純粋意識」と呼ばれます。
この「存在」の領域は、単に「静か」なだけではありません。 その「本質」は、**「無限の成長」「無限の拡大」「無限の幸福(至福)」へと向かう、止められない「衝動」**なのです。
シリーズ21で探求した「自然の法則」(宇宙のOS)を思い出してください。 宇宙全体は、常に、より複雑で、より秩序だった、より能力の高い状態へと**「進化」**しようとしています。 **「成長と進化」こそが、宇宙の根本的な「目的」**なのです。
そして、私たちの「個人の意識」は、この「意識(存在)」の一部です。 「波」が「海」から切り離せないのと同じです。 したがって、私たちの「意識」に組み込まれた、最も根源的な「目的」もまた、**「成長し、進化し、より大きな幸福を体験すること」**なのです。
全人類共通の「本当の目的」
ここから、仕事や役割を超えた「全人類共通の目的」が明らかになります。 それは、
「自らの意識を、その無限の可能性へと、最大限に成長させ、拡大させること」 「そして、その内なる成長の結果として得られる、より大きな知識と幸福(至福)を、人生のあらゆる側面(思考、行動、環境)において、表現し、体験すること」
です。
特定の「役割」を果たすことは、この「大きな目的」を実現するための「手段」の一つではありますが、「目的」そのものではありません。 本当の目的は、「個別の意識」の「進化であり拡大」、そして本来の「無限の意識」を体験することなのです。
なぜ、私たちは「目的」を見失うのか?:「ストレス」という障壁
もし、これが私たちの「本来の目的」であり、「自然な衝動」であるならば、なぜ、多くの人がその目的から「逸脱」し、「停滞」や「不満」を感じるのでしょうか。
その「唯一」の原因は、私たちの「神経系」に蓄積された**「ストレス」(錆)**です。 「ストレス」とは、「無秩序」であり、「意識」の「自然な流れ(成長への衝動)」を「妨げる」「障壁」です。
「錆びた」神経系では、
・意識は、その「源泉」(無限の成長のエネルギーと知性の源)から「断絶」されます。
・心は、「ノイズ」に満ち、「拡大」ではなく「収縮」し、「恐れ」や「制限」に囚われます。
・行動は、「成長」への「自然な衝動」からではなく、「ストレス」への「反応」から生まれるようになり、「非効率」で「苦闘」に満ちたものになります。
私たちは、「目的」を「失った」のではなく、「ストレス」によって、その「目的」へと向かう「自然な道」が「塞がれて」しまったのです。
テクノロジーの核心:「意識」を「目的」へと「再接続」する
では、どうすれば、この「障壁(ストレス)」を取り除き、再び「本来の目的(成長と進化)」の「流れ」に乗ることができるのでしょうか。 「目的を見つけよう」と「努力」することではありません。 「流れ」を「妨げている」「原因」を「取り除く」ことです。
これこそが、超越瞑想が「意識のテクノロジー」と呼ばれる所以です。 超越瞑想は、「目的を探す」技術ではありません。 「目的が自然に現れる」「意識の状態」を「回復させる」技術です。
心は、「常により大きな幸福へ向かう」という自然な傾向に従い、努力なくして「思考(相対的な目的)」のレベルを「超越」し、その「源泉」である「存在」(絶対的な目的の源)へと帰り着きます。
「目的」を「生きる」メカニズム:浄化と注入
この「超越意識」(第四の意識状態)を体験するたび、私たちの「意識」は、「本来の目的」へと「再調整」されます。
1. 浄化(障壁の除去) 「安らぎに満ちた機敏さ」という究極の休息が、「成長」を妨げていた「ストレス(錆、無秩序)」を、神経系から生理的に浄化し、洗い流します。 「塞がれていた道」が、再び「開通」するのです。
2. 注入(成長のエネルギーの補給) 「浄化」された心は、「存在」の「本質」である**「成長と進化」の「エネルギー」と「至福」**そのものに浸ります。 心は、「本来の目的」へと向かうための「燃料」と「方向性」を、源泉から直接、注入されるのです。
この「浄化」と「注入」を繰り返すことで、私たちの「意識」は、日々、より「クリア」に、より「エネルギー」に満ち、そして「成長への自然な衝動」を取り戻していきます。
その結果、私たちの「思考」や「行動」は、努力せずとも、自然に「本来の目的」と「調和」し始めます。 人生は、「苦闘」から「流れ」へと変わり、私たちは、あらゆる「役割」や「活動」を通して、「より大きな知識と幸福」を体験し、表現していくことになるのです。
まとめ
- 仕事や家庭といった「相対的な役割」を超え、**全人類に共通する「本当の目的」とは、自らの「意識」を最大限に「成長・拡大」させ、その結果である「より大きな知識と幸福(至福)」を体験し、表現することです。
- この目的は、「意識」の本質であり、「宇宙」の自然な流れ(成長と進化)と一致しています。
- 私たちが目的を見失うのは、「神経系」に蓄積された**「ストレス(無秩序)」が、「意識」をその「源泉」から断絶**させ、「成長」の流れを妨げているからです。
- 超越瞑想は、意識を「超越意識」(第四の状態)に導き、「ストレス」を浄化し、心に「成長のエネルギー」と「至福」を注入する**「意識のテクノロジー」**です。これにより、私たちは「本来の目的」を、自然に「生きる」ことができるようになります。
目的とは、あなたが見つけるものではなく、あなたの内側で目覚めるものです。 ストレスという覆いが取り除かれる時、あなたの意識は、自らが進むべき道を、すでに知っているのです。
さて、私たちは、人生の目的が意識の成長にあることを知りました。 そして、その成長は、ストレスが浄化され、心が源泉とつながった時に、自然に起こることも分かりました。 では、この浄化され、源泉とつながった心から発せられる願いは、現実に対してどのような影響を持つのでしょうか。
次の記事では、「願い」が叶いやすくなる心の状態とは? と題して、表面的な心で「必死に願う」のと、静かな心の奥で「そっと意図する」のとの、絶対的な違い、意識のレベルと現実創造の関係について、探求します。
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